では、まずメンバーをご紹介いたしましょう。「賢チャン」こと山内賢（コダマプレスでは今までに「夜のギター」「ダニーボーイ」等の吹込みでご存知でしょう）。東宝時代は名子役として知られ、最近日活入りして大活躍しています。パートはＥ・ギターと歌です。

　僕の弟の元チャンこと杉山元はＥ・ギターと歌で、最近では「ヤング・ワン」「月の砂漠ロック」等をレパートリーとしています。元チャンは、やはり学生時代からギターが好きで、関西にいる頃から「鈴木英治とブルーカウボーイズ」でうたっていました。友だちに北原謙二君らがいます。

　ベースの木下雅弘君は、昨年３月からはじめてバイオリンのオバケの練習に取りくみました。手の指を赤く腫らして「フロに入るとシミテシミテどうしようもないや！！」と泣きごとをいいながら練習に励んだのです。たった一年で、ベースのべの字も知らない彼が、今では電気ベースをスイスイと演奏するのですから、彼の努力はたいしたものです。日活入りは３４年、僕と同期ですが、ボーヤは（これは彼の仇名です）、日活入り前に劇団山王に所属して大映作品「一粒の麦」など吉村公三朗監督作品で大活躍したものです。

　イケネェ！！僕の紹介を忘れました！！

　京都生れのボンボンどす！！立命館大学在学中より「杉山俊夫とブルーキャップス」のリーダーとして活躍し、大阪北野劇場、大劇、ジャズ喫茶、米軍キャンプを廻りました。学校はほとんどサボッてね！！３４年1月から渡辺プロに入り、山下敬二朗君と６ヶ月一緒に歌をうたいましたが、３４年６月日活に入り、バンドマンから足を洗ったつもりが、ドッコイまたまた好きな連中とバンドを作りました。東宝の加山雄三君の「ランチャーズ」大映の本郷功二郎さん等のバンドと共演するのが僕の望みです。どうです、考えただけでも楽しい企画でしょう。いかした劇場で、各々のバンドが熱演する姿を想像してみてください。

これからもガンバッチャウ

　ドラムの和田君は、やはり以前から少しドラムをたたいていましたから、5人の仲間ができたわけです。そして５月３１日、撮影所のダビング・ルームで発表演奏会を開きました。小林旭さん、吉永小百合さん、田代みどりちゃん、松原智恵子ちゃん、高橋英樹さん、浜田光夫、川地民夫、笹森礼子さん等がゲストに顔を出してくださいました。そうそうその時に、撮影所の山崎辰夫所長がツィストを踊ったのです。やはり、日活の若さは、所長の影響ですかネ……。映画の仕事をやりながら、暇をみて深夜１２時頃まで練習したこともあります。

　はじめての仕事は、日本テレビの「明星スター劇場」。そしてクリスマス・ソングを昨年の末、テイチクから「日活スターとクリスマス」と題してＬ・Ｐに吹込みました。劇場の舞台演奏、日本ＴＶ「セブンティーン」の出演、５月にはフジテレビの「スター千一夜」。６月はハワイ日活直営館での初めての外国演奏旅行等が僕たちを待っています。そのうちきっと皆様にお逢いできることでしょう。その時はよろしくネ…。